【欧州・海外サッカーニュース】日本時間 23 日のセリエ A 第 5 節のインテル対ミラン戦では、予想を裏切り、下馬評で劣勢と見られていたミランが、下部組織出身の DF マッテオ・ガッビアの決勝ゴールにより、2 対 1 で勝利を収めました。ガッビアは試合終了後、『DAZN(ダゾーン)』のインタビューで喜びを爆発させました。
パウロ・フォンセカ新体制で再出発したミランは、これまでリーグ戦で 1 勝 2 分け 2 敗と低迷していました。ポルトガル人指揮官の周囲には不穏な空気が漂う中、6 連敗を続けるミラノ・ダービーに臨みました。10 分にクリスティアン・プリシッチの個人技で先制したミランは、一度はフェデリコ・ディマルコのゴールで同点に追いつかれましたが、1 対 1 のまま迎えた終盤の 89 分に、セットプレーから生え抜きのマッテオ・ガッビアがヘッドシュートでゴールを決め、7 試合ぶりのミラノ・ダービーの勝利を手に入れました。
ミラネッロから約 12 キロの街で生まれ、ミランの下部組織であるヴィズマーラで育ったガッビア。2022 年にはステファノ・ピオリと共にスクデットを獲得し、昨シーズン前半は出場機会を求めてミラノを離れ、ビジャレアルでプレーしましたが、ミランのチーム事情により半年でサンシーロに戻り、今シーズンは新生ミランの転機となるかもしれないダービーの決勝点をマークしました。
イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』からは「単なるロンバルディア州出身の選手ではなく、ミランの育成組織が作り出した選手」、「ミランの息子」と評されたガッビア。12 歳からミランでプレーし、来月で 25 歳を迎える DF は、『ダゾーン・イタリア』のリポーター、ディレッタ・レオッタ氏のインタビューに応じ、ダービーの勝利に喜びを溢れさせました。
「もちろん、最高の満足感を得ています。難しい時期が続き、なかなか結果が出なかったんです。でもこの試合が、これからの私たちに大きなエネルギーを与えてくれました。私自身だけでなく、チームや最高のファンのことを考えると、本当に嬉しくなります。幸せです」
「今日のようなチームスピリットが常態でなければなりません。今夜のように、ピッチに出て全力を尽くしていかなければなりません。結果が出ることもあれば、出ないこともありますが、全力を尽くすことで、自分自身を誇りに思えるし、ファンも私たちを誇らしく思ってくれるでしょう。それからシーズン終了後に、どこまで到達できるか見てみましょう」
新指揮官のフォンセカに関しては、10 番のラファエウ・レオンらとの対立が報じられ、現地紙などからは、選手と信頼関係で結ばれていたステファノ・ピオリとの差が指摘される意見もありました。しかし、“ミランの息子” ガッビアは、ポルトガル人指揮官への忠誠心を明確に示しました。
「監督が、良いトレーニングをした私たちを『誇りに思っている』と言っていたって? 良いトレーニングをし、全力を尽くすことは私たちの義務であり、当然のことです。うまくいかないこともあります。でも常に取り組みを続け、今日のように、90 分を終えた後に後悔がないようにしなければなりません。今日、それができたことに満足しています。外で色んなことが言われていますが、私たちはいつも監督のそばにいるつもりです」
そんな生え抜きのミラン DF は、記者会見でも、チームの勝利を喜ぶとともに、フォンセカへの思いを強調しました。
「私のスポーツ人生の中で最高の日です。私のゴールは、素晴らしい仕事をしたチームというケーキを飾るチェリーだと思っています。フォンセカが話した通り、この試合に向けて最善の準備をしてきました。私たちはプロフェッショナルであり、ピオリの時と同じように、最後までフォンセカについていくつもりです」
試合情報
ミラン vs レッチェ
試合時間:2024 年 9 月 28 日(土)日本時間 3:45
会場:サンシーロ