セリエ A 第 6 節において、ローマ対ヴェネツィアの試合が 29 日にスタディオ・オリンピコで行われ、ホームのローマが 2 対 1 で逆転勝利を収めました。
ユリッチ新体制の初出場となったウディネーゼ戦を 3 対 0 で大勝した新生ローマですが、続くヨーロッパリーグではアスレティック・ビルバオに対してホームで 1 対 1 の引き分けとなり、連勝スタートを逃しました。ホーム 3 連戦の締めくくりの試合では、前節で同じくリーグ初勝利を収めた元指揮官ディ・フランチェスコ率いる昇格組のヴェネツィアと対戦しました。アスレティック戦から先発 3 人を変更し、エルモソ、バルダンツィ、ディバラに代えてエル・シャーラウィ、ペッレグリーニ、スーレを起用しました。
試合開始直後、セットプレーの二次攻撃からスヴォボダに鋭いシュートを浴びせられましたが、GK のスヴィラルが即座にビッグセーブで対応しました。その後も臆することなくアグレッシブな攻撃を展開するヴェネツィアが、より多くのシュート機会を生み出しました。
時間が経つにつれてボールを握り、攻め込む展開に入ったローマは、サイドを起点に攻撃手を活かしていきました。左右に攻撃を振り分けながら、ドフビクやペッレグリーニが中央の密集した守備を強引に突破しようとしましたが、相手の必死の守備に阻まれ、決定的な機会には至りませんでした。
その後、前半終盤にかけてヴェネツィアがカウンター攻撃を中心に攻勢を強めました。44 分にはセットプレーの流れから、ボックス左でブシオが放った右足シュートがポストを打ち、ゴール前で DF が完全にクリアできなかったボールをポヒャンパロが右足で蹴り込み、アウェイチームが先制に成功しました。さらに、前半終了間際には再びポヒャンパロとエラートソンがボックス内で続けて決定機を得ましたが、ここでは GK のスヴィラルと DF のマンチーニによるゴールカバーに阻まれました。
何とか 2 失点目を防ぐことができましたが、ホームでの不甲斐ないプレーに対して、ホームサポーターからブーイングを浴びながらドレッシングルームに下がったローマです。後半も同じメンバーでの戦いとなりましたが、よりアグレッシブにゴールを目指していきました。
3 バックの脇を担うアンヘリーニョとマンチーニも積極的な攻撃参加を見せ、コネが前線で活躍し始めると、54 分にペッレグリーニが素早いヒザ下の振り抜きから、わずかに枠の右に外れるミドルシュートを放ちました。
後半序盤に同点ゴールを奪えなかったローマは 58 分にマンチーニとコネを交代し、バルダンツィとピジッリを同時に投入しました。2 バックに近いリスクを冒した攻撃的な布陣でゴールを開こうとしました。
この交代によって攻撃の迫力は増しましたが、ボックス内に人数を固めたヴェネツィアの厚い守備壁にほとんどすべての攻撃が撥ね返されました。それでも、攻撃を続けたホームチームは 74 分に、ボックス手前でクリスタンテが強引に振り抜いた右足シュートがブシオの足に当たって大きく軌道を変え、GK の頭上を越えてゴールネットに突き刺さりました。
これで勢いをつけたホームチームは、ペッレグリーニを交代してパレデスを投入しました。この交代が見事に効果を発揮しました。83 分、右 CK の場面でキッカーのパレデスが右足アウトスウィングの絶妙なボールを上げると、中央でフリーとなったピジッリのヘディングシュートがゴールの右隅に決まりました。
20 歳の生え抜き MF による大切なセリエ A 初ゴールで試合を逆転させたローマは、ゴールセレブレーションの際に足を捻挫したスーレを交代してエルモソを投入し、勝利に向かう態勢に入りました。そして、攻撃的な交代を行ったアウェイチームの反撃を冷静に防ぎ切りました。
昇格組の相手に苦戦しながらも、何度もの好守で 2 失点を避けた守護神スヴィラルの活躍に、攻撃陣が応えて逆転勝利を収めたローマは、セリエ A での連勝を飾りました。
ローマ 2-1 ヴェネツィア
【ローマ】
ブライアン・クリスタンテ (後 29)
ニッコロ・ピジッリ (後 38)
【ヴェネツィア】
ヨエル・ポヒャンパロ (前 44)